electrictry’s diary

2024年自由律俳句と川柳に興味をもつ

熟し柿

母が財布から100円玉を出す

「そら、熟し買ってこい」

食いしん坊の私は

熟しをおなかいっぱい食べたくて

外の寒さなんか平気

 

「テント」と呼ばれる駅近くの直売店はいつも賑わっていた

傷やつぶれた柿がバケツいっぱいに入って100円!

 

ビニールいっぱいの熟しは重たくて

ふらふらしながら自転車を押して帰る

 

テーブルに広げられた新聞紙の上に熟しを全部置くと

家族でもくもくと食べる

みんな口も手もべとべと

でも甘くておいしくて

にこにこだった